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バラの「とんでもない鉢土」 [バラ]

バラ愛好家 のあいだで人気の「スリット鉢」というのがある。商品名は「とんでもないポット」という。根が巻かないので根の張りかたが普通の鉢より格段にいいのである。
初冬に購入した2株のバラにはこのスリット鉢の8号を使っている。鉢土は私が配合したものだ。

マニュアル本 には、バラの鉢土は赤玉土6に腐葉土4を配合すると書かれている。牛糞堆肥を入れるというのも多い。いくつかの本を見たが、鉢土の材料や配合比率は大同小異だ。排水性、通気性、保水性、保肥性という相矛盾する特性を両立させなくてはならないというので、特性の違う材料を配合するのである。
バラを持っているわけでもないのに、私はマニュアル本に沿わないバラの配合土を考えてしまった。そうすると、配合土の有効性を確認するためにバラを始めなくてはならなくなった。これはまったくのところ、本末転倒だ。
バラの鉢土のメインはもちろんフトミミズの糞である。これを使ったバラの鉢土はどうつくればいいか。赤玉土は当初から念頭になかった。悪玉土という人がいるほど微塵になりやすい性質があって、あとの始末が悪い。机上で考えているうちに腐葉土も消えた。牛糞堆肥も使わないことにした。基本とされているこの3つは使わないことにしたのである。用意することにしたのは、日向軽石、竹炭、ピートモス、そしてゼオライトだ。
バラの愛好家には脱帽したくなるほど土づくりに研究熱心な人たちがいる。その人たちの成果も参考にして材料と配合を考たのである。もちろんフトミミズの糞を使っているモノズキな人はいない。
配合は以下の通り。

フトミミズの糞 4:中粒日向軽石 3:竹炭 1:ピートモス 2 ゼオライトを全体量の 5%

鉢底 にはバーベキュー用として安く売っているマングローブ炭を薄く割り、大ぶりに砕いたものを敷き詰めた。その上にフトミミズの大きな糞塊をざっと並べる。そこに配合土を入れるのだが、8号鉢で5リットル程度になる。

フトミミズの糞:小粒が5に中大粒が5の割合。あまり大きな糞塊は使わない。大粒ばかりだと隙間が多くなり、小粒ばかりだと通気性も排水性も低下する。
日向軽石:日向土という商品名でも売られているが、東北にはあまり流通しておらず、運送コストもかかるので安くない。私が見つけたのは何年も売れ残っているものだった。こちらに多い蝦夷砂や十和田砂でも代用できそうだと思う。排水性を良くし、減ることがない。
竹炭:以前に箱で買ったものがある。これを砕いてもいいが、安いものではないからもったいない。ショップに砕いたものを売っていたので買ってみたが、形状が均一ではなかった。それでもいい。その竹炭を土着菌培養液に漬けて孔に浸み込ませておく。微生物の棲み処になる材料だし、遠赤外線の放射もある。
ピートモス:pH未調整のものは苦土石灰などを混ぜて中性にもっていく。
ゼオライト:販売店や品質によってずいぶん価格差がある。白いものや灰緑色のものがあるが、あまり細かくないものがいい。

あれもこれも と入れ込むと、物理特性は低下する。言われているほど肥料は入れないほうがいいと言う人が増えてきた。入れすぎは腐敗の元であるし、無肥料農法も気になる。植物は本来太陽の光と水があれば生長するのだ。午後は日陰になっても、昼まで日照があれば問題ない。葉緑体が光合成を活発に行うのは光の強い朝から昼ごろまでの時間帯である。陽が傾いてくると光合成はほとんど行われなくなるからだ。光の波長の違いが光合成に決定的な影響を与えているという。

上記の配合 でつくった用土は、細かい瓦礫のようにガサガサしたものとなった。見るからに排水性も通気性もいい鉢土だ。鈴木省三さんが見たら卒倒するのではないだろうか。私は決して彼の配合を否定しているのではない。私は自分流でやってみたいだけ。
スリット鉢にバラ苗を入れ、鉢土を入れて数回に分けて灌水する。もちろん土着菌培養液を希釈したものだ。鉢底からは余った水が流れ出てくる。流出がおさまってから鉢を鉢皿にのせておくと、わずかに流れ出ている水がしだいにたまってくる。そうして数時間経過してやっと水の流出が止まるのである。
これはブナ林の落葉層のように、一旦保水しておいて徐々に余分な水を放出しているのと同じメカニズムなのだろうか。フトミミズの糞も十分水を吸い込んでいるだろうし、竹炭も水を吸い込んでいる。日向軽石の吸水量は知らないが、少しは染みているだろう。

この鉢土 にはコガネムシの好きな腐葉土はないし、嫌いな(?)竹炭があるから寄りつきもしないのではないかと楽観している。コガネムシは馬糞堆肥も大好きだから、使用しない鉢に馬糞堆肥だけを入れて囮にすることも考えている。ということは、馬糞堆肥を入れた鉢土はコガネムシを誘引する可能性があるということだ。実際にそういう話を見聞きしたことはないので、何とも言えないが。

私の考えたバラの鉢土 は、基本材料を使用しないということで噴飯ものだ。「とんでもないポット」に相応しいのはこの「とんでもない鉢土」ではないだろうか。バラ愛好家には数十鉢もの鉢土を毎年入れ換えしている人もいる。大変な御苦労だ。できれば2年に1度、鉢土の嵩が減った分だけフトミミ糞を足すという作業をするということで、楽をして花を楽しむわけにはいかないものか。
園芸本は斜め読み。書いてあることは素直に受け取らない。報道も、つい裏を読む。政府の言うことはハナから嘘と知る。自分の目で見、自分で判断する。食えないオヤジになったものだ。

今日は春のような陽気 になった。最高気温は14℃。4月である。
2つの鉢バラを外に出して灌水したら、鉢土の表面のミミ糞が崩れているのに気づいた。仙台に住んでもう20年以上になるが、こんなに寒く長い冬は初めての経験で、零下10℃近くになったかと思うとあっという間にこの春の陽気。さすがにフトミミズの糞も団粒を維持することはできなかったようだ。ほかの鉢土のミミ糞は乾燥していたせいか団粒のままで崩れていない。完璧なる団粒は存在しないということだが、赤玉土の微塵とちがってこれは腐植物だから、そのうちバラの根に吸収されてしまうだろう。


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コメント 3

naomi

う~ん、おもしろい!
こちらでは初めまして♪
読み応えがあるこのブログ、
これからも伺います。
ほんとおもしろい~~!^^
とんでもない土、いいアイデアですよね~!
ミミズ糞はさすが!これだけはまねできないですよ~♪
by naomi (2006-02-18 21:52) 

一拙

naomiさん、いつもお世話になっています。
モノズキの戯言ですから、笑って流してください。
by 一拙 (2006-02-18 22:02) 

ゆっき

おもしろい!園芸家にはとても興味深い。
また伺いたい。
by ゆっき (2007-04-29 23:28) 

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